下北半島のサル調査会

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 下北半島のニホンザルの分布は、1960年代から確実に広がってきている。今後下北半島のニホンザルはどのような変化を遂げていくのか。ここでは分布の拡大に焦点を当てて、将来を推測してみたい。そこで、これまでの分布地への拡大速度から、下北半島頭部全域に分布を広げるのはいつ頃になるかを推定してみよう。
 もっとも低い増加率0.028で総計すると2028年ころになる。また、最近の高い増加率(ここ19年間1980-1999)0.062にすると2014年ころには下北半島頭部に分布を拡大することになる。また、もっとも高い増加率(1990-1999)0.087にすると、2009年には到達する(グラフ参照)。
はたしてどのコースをとるのかわからないが、速ければあと8年後、遅くともあと27年後にはほぼ下北半島全域に広がると推定できる。あと15年後の2016年くらいがもっとも現実的な年と思われる。また、2010年頃には頭数は1400頭あまりに達すると推定される。
 下北半島頭部全域への分布の拡大は、遅速はあるものの、ほぼ確実に招来するわけであるから、川内町、むつ市、東通村など各自治体はその事態を組み込んだ上の適切な対応、対策を準備することが望まれる。

▼下北半島のニホンザルの生息域が、半島頭部域全域(総区画数1100)に達する推定年
 (年増加率を各0.095、0.062、0.028に設定した場合)


文章、グラフ 三戸幸久


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