下北半島のサル調査会

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 A2-85群
ウルシ
1987年に生まれたウルシは現在16歳。A2-85群の熟女達の1頭です。
小さいころは毛並みが悪く、「まるでウルシにかぶれたよう」
といった理由で「ウルシ」と命名されたと聞いていますが、
私が調査に参加した頃には、きれいな毛並みのアダルトの♀でした。

私の中でウルシのイメージがかたまったのは、1998年の冬です。
この年、ウルシとイトウが交尾しているのを滝山の畑で見かけました。
(イトウについては Profile3 参照。2001年に群を離れて現在は不明)
イトウがしきりにウルシをグルーミングしてあげているのですが
見向きもせず、ウルシはひたすら食べ物をほおばっています。
横では、2歳になるウルシの子が駆け回っていますが、
やはり目もくれず食べています。
イトウが何度かウルシの背に乗りますが、それでも食べています。
やっと食べ物を離し、背に乗るイトウを振り向いた瞬間には
交尾は終了していました。
発情期でも♂より食べ物、子育てよりも食べ物
「いぢきたない」のがウルシ・・・
そんなイメージが定着してしまったのです。

ウルシは2003年春にも♀を出産しています。
下北通信 file18 参照。)


文章・写真 福田美樹


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