O群
O群は、わかっている範囲で、2003年冬から2004年夏にかけて2つに離れて遊動しており、2004年、夏の調査時点で分裂したと判断した。この冬の調査においても2群が確認され、それぞれ、33頭、32頭がカウントされた。ただ、O群において個体識別されていた個体、ブナ(鼻が右に曲がっており、尾がかなり短い、老メス)とクワ(発信器を装着していたオトナメス)が今回の調査中確認されなかったことで、O-1群とO-2群がどちらであるのか、確認できなかった。見落としただけであるのか、ブナとクワがこの2群にいなかったのか、クワの発信器が脱落したのか、いくつかの可能性が考えられる。ここでは、O群(A)とO群(B)として表記する。
O群(A)
12月24日 蛎崎越沢下流右岸中腹にて群れを発見(10:03)。群れは北へ進んだのち、西へ進み、海峡ラインM字カーブに達した(16:20)。途中、足跡カウント32。
12月25日 海峡ラインM字カーブにて群れを確認(7:31)。群れは西へ進み、武士泊海岸沿いの斜面に達した(14:57)。途中、武士泊林道横断時にカウント32頭。
12月26日 面木沢上流にて群れを確認(9:22)。足跡の状況から昨日のうちに面木沢へ越えてきたと思われた。群れは面木沢源頭部を南西へ進み、301mピークの東に達した(15:24)。途中、足跡トレースを17本数えた。
12月27日 1パーティー2名で面木沢を踏査したが、サル情報得られず。
12月28日 面木海岸へ向かう林道上(205mピークの南東)にて群れを目撃(10:50)。群れは北上し、301mピークの南東斜面に達した(15:30)。途中、目視と足跡を合わせて、14頭をカウント。また、別の場所にてA♀+Baby 1組を目撃した。
12月29日 面木沢左岸、301mピークの南東斜面にて群れを発見(9:25)。群れは西へ進み、面木沢源頭部稜線を越え、海岸に面した斜面に出たのち、南下した(13:30)。途中、15頭を確認(A♀+Baby 3組、A♂ 3頭、Subadult♂ 2頭、3-4才 1頭、2才 1頭)。
カウント結果(12月25日 11:42‐12:03)

O群(B)
12月24日 1パーティー1人にて細間沢流域(桂沢、青石沢、穴間沢と各源頭部稜線)を踏査したが、サル情報得られず。
12月25日 1パーティー2人にて海峡ライン(M字カーブまで)、武士泊林道、面木沢流域(338mピーク、291mピーク、面木牧場、300mピーク通過)を踏査したが、群れの情報得られず。
12月26日 細間の下の牧場にて群れを発見(9:20)。群れは南西へ移動し、青石沢を経て、穴間沢左岸に達した(16:00)。途中、青石林道横断時に目視と足跡を合わせ29頭+αをカウント。
12月27日 穴間沢左岸にて群れを発見(9:00)。群れは北東へ進み、細間の牧場への侵入路(ゲートの南)を西から東へ横断した(16:30)。途中、青石林道にて22頭、細間の下の牧場にて23頭、牧場への侵入路にて33頭をカウント(足跡含む)。
12月28日 細間沢左岸、昨日の最終確認地点付近にて群れの足跡を発見(10:30)。その後、群れを確認(11:06)。群れは小沢を北上したのち、片貝沢を南から北へ横断した(14:30)。翌日の足跡調査の結果、この日は脇野沢川を面木沢出合いの下流側で左岸へ渡り、国道との間に泊まったことが分かった。途中、A♀ 2頭、A♂ 2頭、Baby 1頭を含む8頭を確認。
12月29日 脇野沢川左岸、国道西側から当日の足跡を確認。足跡は国道を西から東へ横断したのち、源藤城の電気柵を巻くように北東へ、のちに東へ移動。その後、129mピーク付近で群れを発見(13:20)。群れはトラバースするように南東へ約300m移動した(15:00)。途中、Baby1頭を含む13頭を確認。
カウント結果(12月27日15:50-15:59)

O群?(5-6頭の足跡)
12月26日 細間林道、穴間沢出合い東にて南から北へ横切る昨日か今朝の足跡5-6頭分あり。
12月27日 細間林道、牧場への進入路東にて南から北へ横切る今朝の足跡5頭分あり。
12月28日 面木林道にて南から北へ横切る今日の足跡、約5頭分あり。
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