下北半島のサル調査会

HOME>北限のサル > 2004年冬季調査報告ダイジェスト1/3





   調査目的
   年間スケジュール
   調査地域
   提言
   調査員紹介


   調査報告ダイジェスト
   生息域拡大について
   分布/個体数/群数
   profile
   サルの暮らし
   サルの食卓


   下北半島のサルや
   自然についてのTOPICS


   俳句/イラストなど
   

   研究/論文など

 2004年度冬季調査ダイジェスト

 〜20041224日―29日実施〜               文責  植月純也

調査直前に降り積もった雪により、足跡が残る状態となり、調査にはよい環境が整った。だが、毎日降り続く降雪により1日毎に足跡はかき消され、寒さと深い積雪により踏査を少し困難にした。
 今回は述べ
25名の調査員が参加し、調査員の活躍により、数々の結果を残すことができた。

まず、U群と、U群に隣接するZ2B群が同時に牛滝川流域にて確認されたことにより、この2つの群れが確実に存在することが確かめられた。ただし、Z2群は、Z2A群、Z2B群、Z2C群の3群に分裂されたと考えられている人がいる一方、Z2B群はZ2群由来ではなく、U群であり、今回見られたU群がB群であると考える調査員もいる。
 次にO群である。夏の調査に引き続き、2群が確認され、それぞれ30頭強を数えた。ただ、残念なことに個体識別されている2頭が未確認に終わり、O1群、O2群の区別が付かなかった。また、O群の遊動域内、細間沢から面木沢に掛けて3日続けて、56頭分の足跡を確認した。サルに追いつくことが出来なかったため、構成、頭数は不明。
 O群についてのみ、図示する。

また、A2-85群の東進。この調査として、最も東となる男川下流左岸を遊動した。A2-84群についても105頭を確認した。昨年の冬の調査に引き続き100頭台を維持していることがわかった。
 さらに男川の群れの可能性のあるサル2頭を口広川最上流部にて確認した。
 調査期間中、タイワンザルと思われる尾の長いサルの確認はなかった。

調査結果
 調査期間中の主な天候
  1224日 晴時々雪
  1225日 晴時々雪
  1226日 晴のち雪
  1227日 曇時々雪
  1228日 雪時々曇
  1229日 曇一時雪

A2-84
 調査期間中、新井田から九艘泊にかけて遊動した。また、数日間、A87群がともに遊動している状況であった。1225日に牛ノ首公園から道路を北へ横断するところで105頭をカウントした(824-1112)。フルカウントか、それに近いと思われた。

※ヤングは、45才くらいで、ヤングアダルトは、67才くらいのサルとした。

A2-85
 調査期間中、小沢から男川左岸にかけて遊動した。1224日に小沢と蛎崎の間の道を渡るところでカウント62頭+α(1120-1150)。構成は取れなかった。カウントにゴンズイ、カマス、新フルアダルトオス1頭、アンズとベイビー、ナス、ムギ、カズラ、ヤングアダルトオス1頭を含む。また、別の日にハギとアカネとベイビーも目撃された。
 なお、松岡史朗氏が、
1025日にオトナオス2頭、オトナメス16頭、ベビーオス5頭、ベビーメス6頭、ベビー性別不明3頭を含む66頭+αをカウント(14451530)。

A87
 調査期間後半に調査を実施。芋田から九艘泊にかけて遊動した。A2-84群の近くにいたり、ともに遊動しているような状況が観察された。これまでのように、けんか等、避けあう様子は観察されなかった。1227日の観察時間中に1頭ずつ確認する点呼方式により30頭いることが確かめられた。

次のページへ


当ホームページの全ての著作、写真、イラスト等には著作権が存在します。全ての無断転載を禁じます