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下北半島を代表する山に釜臥山(かまふせやま 標高879m)があります。山の頂上が釜を臥せたように見えることから、この名が付いたと言われています。昔、会津藩から移り住んで斗南藩をつくった武士達は斗南磐梯(となみばんだい)と呼んだりしたそうです。この山は成層火山としての生い立ちをもち、むつ市街地の西に位置する山頂から裾野をスーと陸奥湾まで延ばしています。釜臥山はむつ市のあちらこちらから望むことができて、わたしが住んでいるところからは山の北東斜面(小松野川源頭部)が良く見えます。この山の中腹から山頂までの部分に焦点を合わせ、山肌に起こる四季の移り変わりを定点カメラで捉えて見ました。 紅葉と落葉 山の秋は山頂に始まり、里へ下ると言います。九月上旬に山頂を眺めると、それまで濃い緑であった北東斜面はなんとなく赤みがかっています。でも、標高の低いところでは、相変わらず濃い緑で覆われています。その赤みが確信できるようになる九月中旬に双眼鏡で覗くと、山頂の空と接するあたりでは、もう既に、裸になっている木々があります。十月中旬、鮮やかな紅葉で山が最も染まっているように見えます。でも、山の上のほうは既に初冬を迎えているようです。山の比較的上部斜面での紅葉はブナの割合が多いためか、やや一様な黄色っぽい茶色に見えます。それに較べて中腹から裾野にかけて、人手があまり入っていないところでの紅葉は様々な広葉樹が交じり合い、樹冠も大きく、見る距離も近いためか、はっきりした色表現をしているように見えます。紅葉の帯は頂上から徐々に、その位置を低いほうにずらしながら進みます。帯の過ぎたあとには裸になった木々を残していくので山肌が白っぽく見え、少しずつ、その割合も増えていきます。このため、山全体が同時に紅葉に染まることはないのです(写真@)。雪の季節 |
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