前調査12月20日‐23日、本調査12月24日‐29日 植月 純也
2003年冬季調査は、積雪のない状態が多く、足跡による群れの発見や追跡が困難であった。ただ、温かかったことで踏査がやり易かった。
そんな中、調査員の活躍により、A2-84群が102頭カウントされたことや、２つのO群（分裂したのか、分派行動しているだけだったのか不明）が、数日間に渡り追跡できたことなど、数々の成果があがった。
概略を述べると、A2‐85群は58頭カウント、A87群は24頭カウント。O群のクワのグループは29頭＋α、もう一つのグループが25頭＋αを確認。U群については1頭の目撃と多数の糞を、男川と口広川の間では7頭分の足跡を、口広川中流右岸では5頭分の足跡を、M2B群は目撃3頭、足跡確認で45、46頭＋αを、Z2B群は25頭＋αを確認した。また、男川流域ではハナレザルと思われる足跡を数カ所で確認した。
調査中、タイワンザルの目撃はなかった。
調査結果
『A2‐84群』
調査開始前の12月22、23日に脇野沢川を下流方向へ進み、調査期間中（12月24－29日）、本村（ほんそん）北側からヌイド沢河口付近まで進んだ後、最終日になって、本村の北側からスキー場入り口まで移動した。12月29日に102頭がカウントされた。
カウント結果・合計102頭（12月29日）
オトナメス25頭、同オス10頭。ワカモノメス8頭、同オス3頭、同 性不明3頭。
コドモ「３－４才」15頭、「2才」13頭、「1才」5頭、アカンボウ19頭。年齢性不明1頭。
『A2‐85群』
調査期間中（12月24－29日）、源藤城の北側から保養センターまでの間を遊動した。12月27日、28日に、それぞれ58頭をカウントした。
カウント結果・合計58頭（12月28日）
オトナメス15頭、同オス2頭。ワカモノメス6頭、同オス1頭、同性不明2頭。
コドモ「３－４才」メス4頭、同オス1頭、「2－3才」10頭、「1‐2才」5頭、
アカンボウメス6頭、同オス4頭、同性不明2頭。
『A87群』
調査期間中（12月20‐23日、27－29日）、九艘泊川と貝崎沢を遊動した。12月23日に24頭を確認。これまで確認されていたオス（3才以上）が6頭いなくなっているが、A2－84群とO群の中にそれぞれ1頭ずつが入っていることが確認された。
カウント結果・合計24頭（12月23日）
5才以上のメス9頭、アダルトオス3頭、4才オス1頭、3才メス1頭、同オス1頭、2才メス1頭、同オス2頭、1才メス1頭、アカンボウメス3頭、同オス2頭。
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2003年度冬季調査報告ダイジェスト