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朝もやに煙るヒバの宿

 11月23日、24日の連休に下北半島のサル調査会の地元調査員5名で忘年会を開きました。今までこの時期に東北ニホンザルフォーラムが開催されており、1泊から2泊の小旅行をしていましたが、今年からこのフォーラムがなくなり、その代わりといったものです。どこに行くか、日本海側の不老不死温泉で日本海に沈む夕日を見ながら温泉につかるのもいいなぁ、いやいや津軽にもいい宿があるぞ、ランプの宿も情緒があっていいのでは、やはり青森県の宿といえば蔦温泉と、候補地はあったのですが決め手にかけ思案をしていたところ、「ヒバの宿」という声があがりました。ヒバの宿について、5名中3名が初めて泊まるという、これは遠方へ行くよりもむしろ新鮮さがあるということで、決定しました。ただ、長らく使用していないとのことで、事前に下見を行いました。
 11月23日午後1時むつ市の運動公園に集合、松岡号に鈴木氏が、小堀号に植月氏が同乗し、大間町まで向かいました。大間で足沢氏と合流し、大間温泉に直行、ひとっ風呂浴び、買出しです。やはり大間といえばマグロ、大トロはなかったものの中トロを手に入れ、ブリ・タコの刺身も調達、ブリは一本まるごとを買い、刺身と鍋用にさばいてもらいました。鍋用の野菜と翌日の朝食用の食材も調達し、あとは元気の素を買うだけです。日本酒1升と焼酎2本を買出しし、足りるかなァという声もありましたが、いざ、ヒバの宿へ。
 電気も水道もないため、できるだけ陽のあるうちに到着し、部屋の掃除や食器洗いなどを予定していたのですが、11月後半の夕方、釣瓶落としとも例えられるほど陽が沈むのが早く、4時半ともなればほんのりと辺りが見える程度、暗い中の食器洗いとなりました。男5人、それぞれが持ち場をてきぱきとこなし、ものの30分もしないうちに乾杯となりました。沢の水の冷たさ、柔らかなランプの火の輝き、たぶん埃っぽいのだろうけれど、よく見えないという何とも言えない雰囲気の中で、宴会は続いていきました。当然話題の中心はサルの話、3時間も4時間も話しても話題に尽きることはありませんでした。酒も食材も調達したものを全て無駄なく胃袋に入れ、後は持参した寝袋に入るだけとなりました。
1:朝靄の中の散歩中の足澤氏 翌24日、8時起床。いびきの合唱にもめげず、若干夕べの酒が残ってはいるものの、すがすがしい朝を迎えました。コーヒーを飲み、パンをかじり、腹ごしらえをして、戦場の後片付け。食器洗いに出たところ、深い谷間にあるヒバの宿には朝もやがかかっていました。山の上部は日があたっているのですが、沢底は冷気としっとりとした湿気に包まれていたのです。朝食をとり、部屋の掃除をした後で、男5人で沢沿いに散歩としゃれ込みました。ツルウメモドキの種がいっぱい入ったサルのフンを見つけたり、鳥の声を聞きながら、1時間ほどの散歩でした。そして、記念写真を撮りヒバの宿を後にしたのです。
 
2:記念写真。男ばかり…足沢氏が奥戸で別行動となり、この後は男4人のドライブとなりました。佐井村に新しく温泉ができたというので、そこに行って見ると、入湯時間前で入ることはできませんでした。そこで、山道を通ってカッパの湯に向かおうとしたのですが、この山道もゲートがかかっていて、通行禁止でした。あちゃ、どうしょうと4人であきれ果てたのですが、やはり当初の予定通りカッパの湯へ大間町・風間浦村を通り、向かうことにしました。
 日曜日の昼下がり、露天風呂につかりながら、日ごろの疲れを癒しました。顔にあたる風が何とも快く、露天風呂の醍醐味です。季節は初冬でもう紅葉はとっくに過ぎ去っていますが、風呂の底にわずかに残る色づいたモミジの葉っぱが秋を忍ばせてくれました。30分以上は楽しんだのですが、露天なら1時間も2時間もつかっていたいと思うのは私だけでしょうか。

3:河童の湯にてご機嫌の三人 

カッパの湯の近くにもう一つ露天風呂(夫婦カッパの湯とは別です)があるというので、そこにも入りました。竜神の湯というそうです。地元の人には人気のある隠れた温泉で、こちらもまた川沿いにあり風情があります。その後、集合場所のむつ市の運動公園まで行き、忘年会はお開きになりました。
 かくして、一泊二日の大忘年会は無事終了しました。二日間で3箇所の温泉につかり、伝説のヒバの宿で酒宴を開き、森を散歩、なんとも贅沢な催しだったのでしょう。来年は東京組の参加も噂されています、乞うご期待。

おまけ・・・・

4:おまけ?・・・ 

文章・写真1.2  松岡 史朗
写真3.4  小堀 睦

 

 

 


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