下北半島のサル調査会

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file13 下北鳥紀行(3)−カケス


 ジェー、ジェー、ピョイ、ピョオイ、ギャー、ギャー、ギャー、ガァ、ガァ、ジャア。
 声が聞こえる。サルか?いや、違う。なあんだ、カケスかあ!。
 そんなモンキーウォッチャー泣かせの鳥である。複数でいることが多い。カケス以外にも、タゴガエルやモリアオガエルの声、木の擦れる音、時に人の子供の声などがサルの声に聞こえてくるから不思議だ。
 かなり広く分布しているが、探すとなかなか見つからない時もある。
 カラスの仲間で、ハシブトガラス同様、猛禽類にもかかんにアタックを仕掛ける。でも、逆にやられて食べられてしまうことも間々ある。猛禽にまとわり付いている事から、猛禽ウォッチャーのレーダー役を果たしてくれることもある。
 林の中でふらふら、ふわふわ、すいすいと飛んでいる。飛んでいても腰の白い羽が目立つ。よく見ると、きれいなところもある。特に、青に黒い縞の入った羽は栞にしてもいいくらいの美しさである。

〈資料〉
 大きさは、キジバトくらい。食性は雑食性で昆虫、クモ類、小型の脊椎動物、果実、種子、木の芽、鳥の卵や雛を食べている。どんぐりを土の中に埋めて貯蔵することから、ミズナラ等の種子散布に役立っているということだ。繁殖期は46月。1巣で48卵。抱卵期間は1620日。雛は1720日で巣立つ。また、蟻浴(ギヨク)という事をするらしいが、私はまだ、見たことはない。これはアリの巣の傍で砂浴び、水浴びをするようにアリを体に付ける行動らしい。
 下北には、このカケスの他、ホシガラスという鳥もいるが数は少ないようである。ジャー、ジャー、ガー、ガーと比較的、カケスに似たような声で鳴いている時がある。

参考文献
 原色日本野鳥生態図鑑 共著 保育社
 バードウォッチング 樋口広芳著 平凡社

文章 植月 純也
写真 松岡 史朗


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