下北半島のサル調査会

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2006年夏季調査結果ダイジェスト            文責 小林和弘

はじめに
 今回の調査は、最終日を除き連日暑い日が続き、当初少なかった「ツナギ」と呼ばれるアブも徐々に増え、例年になく厳しい調査でした。山の実りは全般に若干遅れ気味でエビガライチゴもようやく開いてきたような状況でしたが、イチゴの木そのものが少なくなってきたような印象があり、これまでよく利用していた群では、今後夏の遊動ルートに変化が見られるか否か、注目されます。

調査期間:月5〜10日の6日間

調査範囲:むつ市脇野沢地区、川内町男川流域、及び佐井村牛滝地区

参加者:27名(大学生、会社員、公務員、研究者、動物園職員、写真家等)

目 的A、O、B、U群、各々の個体数、構成、個体識別としたが、
    今回は特に
群の調査に重点を置いたものとした。

調査結果

 A-87群:6日に踏査、それ以外の日にも調査期間中、九艘泊集落周辺で確認。

     カウント結果  6日 30頭 Baby 3頭を含む
                (但し、先行調査時に34頭 Baby3頭を含む)

 2-84群:5、7、9、10日に調査を実施。目視又は発信機で所在を確認。
     カウント結果  10日  グループT  77頭 Baby 15頭を含む
                  グループU  36頭 Baby  4頭を含む
                   グループV  7+α頭 Baby  1頭を含む
      ※調査期間現在、3グループに分かれて行動しており、これが一時的な
       サブグルーピング(分派行動)であるか、群れの分裂か、今後の調査
       に委ねる。

  
 2-85群:5、7、9、10日に調査。
        5日に七引地区テニスコート〜下滝山集落の畑〜保養センター〜
       ニノワタリ沢と移動していくのを確認している。
       他の3日は小沢地区で確認、若しくは目視の情報を得た。

      カウント結果  84頭 Baby 8頭を含む(先行調査−7月28日)

 O群:@は時間の長短はあるものの毎日観察されたが、全てが同一の群れか否かは
    検討を要する。
    @国道338号西側の青石林道〜武士泊海岸で確認された群れ
     
カウント結果   9日 30+α頭 Baby 5頭を含む

    A海峡ライン付近で確認された群れ
      5日 6〜7頭のワカモノオスを目視、同時に声を聞く、群れと考える。
      9日 海峡ライン上にて目視 
     10日 海峡ラインの石碑付近にて声を聞き、その後4歳位のオスを目視。
     
カウント結果   9日  32+α頭 Baby 4頭を含む

    ※今回、調査期間中に2つのO群の何れかを特定する材料に乏しかったが、
      16日の追加調査時にサル山公苑前でO
1群が観察され、これが@の群れ
      と考えられる。

    また、11日に武士泊海岸にて20+α頭観察され、現れた方向からAの
      群れと考える。

 その他の群れ:大荒川、長右衛門林道、男川流域等で踏査を実施した。

  大荒川林道、長右衛門林道及び海峡ライン
    7日を除く5日間、踏査を実施。
   10日 林道上で、16頭をカウント、右鼻の欠けたオトナオスを識別。


  佐井村牛滝集落周辺
    5日 15〜16+α頭 目視。

  男川流域
    8、9、10日に踏査を実施、目視はなかったものの、糞、食痕の情報が
   得られた。


まとめ

   調査期間中に特定ができなかった群れもあり、今後の検討課題とする。

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