「熊と猿の死闘」の感想  2006年1月26日  湧水薫

 熊と猿の死闘を読みました。
 本当かなと不思議に思いつつ、猿の側では勝算がある と思って攻勢をかけたんだろうと想像しました。長時間に及ぶ死闘を想像すると、発 汗できない猿にとっては作戦のようなものがあったのでしょうか。ある一派が攻めて いる横で一息ついている連中がいたりしたのでしょうか。熊も真面目に戦っていたよ うで、勝算があるから逃げずに相手していたのでしょう。そういう状況を銃声一発が 蹴散らすという事態は、獣たちが猟銃の意味をすごく知っていないと起きないわけで、 当時の狩猟圧が強かったことを裏付けるものだと思いました。熊と猿が決闘をするく らいなら、他に日本の山中でどんな決闘が起こりうるか。
  クマ、サル、イノシシ、シカ、カモシカ
と並べて組み合わせてみると、活動時間のちがいでイノシシは外れるように思います。 残るもので決闘しそうなものがあるでしょうか。多勢に無勢、サル以外は単身で戦う か親子くらいの少数で戦うという形になるはずです。単身どうしの決闘なら、剣豪の 鍔合わせのような様相を呈するでしょうが、
  クマ vs シカ
  クマ vs カモシカ
  シカ vs カモシカ
どれもなさそうな決闘に思えます。血を見そうにない組み合わせなら
  サル & シカ
  サル & カモシカ
それでもって
  シカ & カモシカ
というのはお互い無視というパターンではないでしょうか。やはり、役者はサルとク マしかないのが日本の山中で見れる決闘の構図だと一人合点しました。でも、珍しい 話ですね。


 サルに発汗がほとんどないという制約、そして銃声一発でクマもサルも退散する偉力に当時の狩猟圧を見る。そして日本の野生動物において起こりうる決闘の組み合わせ。なるほどたいへん重要な着眼点だと思います。

 私、どうにも現地を訪ね確かめないわけにはいかなくなりました。そして、島根・七日市に行ってきてしまったのです。
 この続きはNFSニュースで。現地へ行った者が得たひらめきとは。真相はこうだった! 乞うご購読! 三戸幸久


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