下北半島・武士泊海岸のゴミ 清掃作業中止顛末と 次回の実施について

三戸 幸久


 12月26日に予定しておりました下北半島・武士泊海岸のゴミ清掃作業が、おもに私の体調不良によって中止になりましたことをお詫び申し上げます。

 今回調査開始直前は積雪はほとんどなく、予定通り実行の手はずでしたが、調査が始まるや雪が降りはじめ、降り続き、雪は膝上までほどの深さになりました。前日、治りかけではありましたが風邪を引いていた私は下見のため武士泊を訪れたのでした。
 風に飛ばされそうになりながら、フラフラと倒けつ、転びつしながらのやっとのおもいで武士泊海岸にたどりつきました。

 雪におおわれた海岸は一瞬、美しくはありました。しかし現実は甘くありませんでした。よく見るとプラスチックの残骸が雪の上にニョッキと出ています。その姿は “俺たちはここにいるぞー” といっているかのようです。
 その下に生命を奪う爪を大量に隠しているのだと思うと、その禍々しさに、風邪の熱っぽさも手伝って私はゾクゾクッと身震いしたのでした。
 気を取り直し「これは雪を掘りながらの作業になる そうなると効率が悪い」と思案の私の前に、平舘海峡のからの大波が新たなゴミを漂わせ “ザンバ ザンバ” と海岸に打ち上げようとしています。
「そーら おまえたちのゴミだー 持って帰れーー」
というように。私は波の飛沫を顔に感じながら手ぶらで帰途につくしかありませんでした。

 帰りは力が入らず、足は痛く、寒気がし、手はかじかみ、鼻水は出、10ぽ歩いては休息し、20ぽ歩いては肩で息をしつつやっとの思いで調査バンガローにたどり着き、そのままフトンに潜り込んでしまいました。
 老い先短い私にはことのほか厳しいゴミの量、雪の嵩、風邪の痛みでした。

 というようなわけで翌日になりました。天候は前日ほど悪くはありませんでしたが、体調不良のため中止することにいたしました。
 このゴミ拾いのためにわざわざ参加された方は幸いありませんでしたが、野次馬気分や興味津々あるいは好奇心などで何らかの期待をしておられた皆様方には、深くお詫び申し上げます。残念!!

 そこで、2005年春、心機一転、捲土重来、朝三暮四で再度挑戦することにいたしました。この再挑戦を聞きつけ、もはや心ある人々からの協力の申し出、また有力マスコミ関係者からの問い合わせが入ってきております。
 もう後には退けません。次回は何が何でもやらねばならなくなりました。
 というわけで実施いたしますので、よろしくご声援のほどお願い申し上げます。冷やかし声援でも大いに歓迎です。

 詳しい日時は当ホームページにて発表します。では今年も一年よろしくお願いいたします。 


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